フリーランスエンジニアは案件から案件への渡り鳥。継続して案件を獲得するポイント

参加プロジェクトでのポイント

フリーランスエンジニアは個人事業主として働いています。そのため、自身のキャリアアップや収入アップについて、自分で考えて自分の力で実現していく事が必要です。そのためには、参加案件で結果を出す、日々の勉強などありますが、それ以外にも、自分の希望する案件、自分の成長できる案件を獲得することが重要です。この記事では、継続して希望案件を獲得するためのポイントについて記載します。

この記事では、「案件への参加期間」や「営業とのコミュニケーション」の観点から、継続して希望案件を獲得するポイントに付いて記載しています。しかし、それら以外にも必要な要素があります。それは、参加案件で「結果」を出す事です。結果を出すには、IT知識や技術は当たり前ですが、自分の働きやすい環境が重要です。参加案件での働きやすい環境作りのやり方に付いては、「自分の力」を発揮できる環境作りのポイントをご覧ください。

1⃣プロジェクトへの最低参加期間

フリーランスエンジニアの案件は、お客さんとエンジニアの同意の元に成立しています。そのため、エンジニアは契約を自分のタイミングで終了(お客さんの合意は必要)する事ができます。しかし、やめるタイミングを間違えると少し厄介な事になりますので注意が必要です。

案件への参加期間が短すぎると、次の案件を探す際にマイナスに作用します。理由は、新しい案件探しでの面談の際、お客さんは経歴書の実績を気にします、その際気にするポイントの一つとして、過去案件への参加期間があります。

お客さんは、案件への参加期間が短いと、技術者の人間性や技術力に問題があるのではと疑います。その結果、どんなに技術者の実績が素晴らしくても、評価が下がってしまう恐れがあります。短期の参加案件が1案件位であれば影響は小さいですが、複数案件に跨り短期でやめた経歴があると、お客さんの評価に確実に影響します。

そのため、案件を辞めたい場合、参加期間を意識する事が重要となります。では、案件への最低参加期間はどの程度かと言うと、肌感覚ですが6~9か月となります。その期間ならば案件が短期案件だったと説明する事ができます。5か月以下で終了している案件が複数あると、説明次第ですがお客さんに疑われる可能性が大きくなります。

フリーランスエンジニアは、契約終了に対する決定権があります。しかし、次の案件の事を考えずに、契約終了を繰り返すと自分を追い詰める事になるので、慎重に行うのがベストです。

2⃣長期で同じ案件に居る場合の注意点

フリーランスエンジニアの案件は、契約期間が長期の案件がとても多いです。理由は、開発プロジェクトの期間が長くなる事が多く、同じ技術者が長期間いてくれた方が、プロジェクトの安定、品質向上に繋がるためです。またフリーランスエンジニアとしても、長期の案件に入ると、収入が安定しタスクや役割の幅も広がるので、仕事のやりがいに繋がります。そのため、長期間の案件は、お客さんとフリーランスエンジニアにとって、とても魅力的です。

しかし、同じ案件に長期間いる事によるリスクも存在します。メリットとデメリットの両方を見て、案件の継続または変更を決める事をお勧めします。

市場の求めている技術・経験からの乖離

一つのプロジェクトに長期間居ると、そのプロジェクトに関する仕事(タスク)を多く覚える事ができますし、自分の意見が通りやすくなります。自分の思うように仕事をできるようになります。大変な事も沢山あるでしょうが、仕事へのやりがいが増えます。

ただ、そのプロジェクトで使用する技術や知識は、プロジェクトに長く居ればいる程、そのプロジェクトに特化した内容になっていきます。その結果、市場が求めている技術や知識から離れていく可能性があります。

フリーランスエンジニアは、その性質上いろいろな案件を転々としなければなりません。その際、重要なのが自分が持っている技術や経験に対する市場(お客さん)からの需要です。需要が高い技術や経験であれば、容易に希望案件を見つけられるでしょう。しかし、どんなに技術や経験があっても、市場の需要が低ければ、ゼロではないですが、案件を見つけるのが大変になります。

そのため、常に市場の動向を注視し、今の自分の技術・知識への需要や、どのような技術や経験が求められているのかのIT業界の傾向を把握し、それに合わせて案件継続・終了を検討する必要があります。検討の結果、既存案件の内容と市場の動向が一致していれば、問題ないですが、もしも乖離が目立つようでしたら、市場の傾向に沿った技術や知識を使う案件に挑戦する事をお勧めします。

3⃣営業担当者とのコンスタントな連絡

案件に参加すると、タスクや人付き合いで忙しくなります。結果、担当営業との連絡は減少しますし、全く連絡しなくなることもあります。そして、特別な事が無い限り、連絡減少による日常タスクへの影響もありません。しかし、担当営業との連絡はコンスタント(月1~2回ほど)に取る方が良いです

フリーランスエンジニアは、案件を終了した場合、次の仕事を探すことになります。その際、休暇期間を置かないで継続して働きたい場合、案件を探す時間が限られます。そのため、いざ案件を探す段階で、自分の要望を担当営業に伝え、そこから担当営業が案件探し始めると、貴重な時間を使う事になります。その結果、紹介案件の幅が狭まり希望する案件が見つからない、又は仕事の無い空白期間が発生してしまうリスクがあります。

そのため、限られた時間内に自分の希望案件を見つけ獲得するには、日ごろからコンスタントに担当営業と連絡を取って、求められるIT技術・知識の傾向や次の案件への希望・移る時期(目途)などに付いて事前に話しをすると良いです。そうする事で、営業担当は、事前に次案件の情報収集をする事が可能となり、次の案件探しで迅速に動くことが可能となります。

「いざ」「これから」と言う時、フリーランスエンジニアは常に営業担当者の力が必要ですので、電話、メール・SNS、直接会ってお話しするなど、コンスタントに連絡を取るようにしましょう。

4⃣まとめ

フリーランスエンジニアは、案件の契約更新を「する」「しない」の決定権を持っています。それにより、自分に合う(希望する)働き方を、主体的に追求する事ができます。しかし、一歩やり方を間違えると、その影響は全て自分に降りかかります。そのため、アクションを起こす際、勢い・思い付きで行わないで、一歩引いた所から自分の状況を見つつ、営業担当と連携しながら、自分の求める働き方を実現していくと良いです。