会社員とフリーランスエンジニアの違いは、大きく言うと「組織に属して仕事をするか」「個人として仕事をするか」の違いになります。たったそれだけの違いですが、それによりあらゆる点で、評価が異なります。
この記事では、「収入」と「時間」の観点から、「会社員とフリーランスエンジニアの評価(良し悪し)について記載」します。
評価方法は、五つの項目を、1~5の数値で表します。評価は、作者の経験と考えを用い一方的な評価となっておりますのでご了承ください。こうゆう風に考えている人がいるんだな~くらいの感覚で、記事をご覧ください。
「社会的信用と保障の観点からのフリーランスエンジニアと会社員の比較」については、「フリーランスエンジニアと会社員を比較してみた -信用と保障編-」をご覧ください。
1⃣ トータル評価
以下の表は、5つの項目ごとに、フリーランスエンジニアと会社員を評価した結果です。詳細については、以下2⃣~6⃣をご覧ください。
「収入の多さ」「時間自由度」「仕事の選択幅」はフリーランスエンジニア、「収入の安定性」「作業負荷」は会社員、が有利な評価になっています。

2⃣ 年収の多さ
評価は、フリーランスエンジニア:4。会社員:3とさせて頂きました。以下、それぞれのポイントの理由となります。
実力や年齢にもよりますが、収入(年収)の多さは、一般的にフリーランスエンジニアの方が多いですね。ただ、フリーランスエンジニアの収入には、限界金額があり、その金額を上回るのは難しいと思います。
限界金額(年収)は、だいたい900~1,000万円。中には、年収ベース1,200万円代に到達するフリーランエンジニアの方もいますが、極々少数です。
そのため、「フリーランスエンジニアは、会社員と比べて収入は良いが、収入の限界金額がある」と言う事でレベル4に置いています。でも、限界金額があると言え、年収自体は、満足できる金額となります。
一方、会社員の場合、給与(残業代)+ボーナスとなりますが、フリーランスエンジニアの収入(年収)よりは低いかなと。ただ、給料は通常毎年上がりますし、それに比例してボーナスも上がります。また、ワンチャンを掴み昇格することで、さらに収入を増やす事が可能です。
そのため、「努力や工夫次第で、フリーランスエンジニアよりも年収を上回る事が可能」です。また、規模の大きな会社になれば、さらに収入は上がるでしょう。
ただ、昇格自体むずかしく狭き門であること、そして大企業に所属するエンジニアよりも中小企業に所属のエンジニア数の方が多いです。
と言う事で「会社員は、努力や工夫次第で、フリーランスエンジニアよりも年収を上回る事は可能だが、労働環境の点から中々難しい」ので、評価3に設定しました。
3⃣ 収入の安定性
評価は、フリーランスエンジニア:3。会社員:4.5とさせて頂きました。以下、それぞれのポイントの理由となります。
やはり、収入の安定については、会社員の方が有利ですね。
フリーランスエンジニアの場合、「案件が無い=収入ゼロ」ですし、「案件によって契約金額が異なる、上下する」ので、収入は安定しづらいです。
ただ、新しい技術や仕事の幅を広げる努力を続ける事で、案件は継続的に契約できるし、契約金額も比較的安定させる事が可能です。と言う事で、「フリーランスエンジニアは、基本的に収入は不安定だが、努力次第で不安定を軽減できる」ので、評価3としました。
会社員の場合、会社に所属している限り、どんな状況でも給与は支払われます。また、法律により最低賃金保障などもあるので、収入はかなりの角度で保障されています。
ただ、不況になるとボーナスを減らされたり、昇給が無くなる、昇給率が下がるなどのリスクもあります。でも、それでも給与は支払われます。と言う事で、「会社員は、収入はめっちゃ安定しているが、不況になるとヤバイ」と言う事で、レベル4.5に設定しました。
4⃣ 時間の自由度
評価は、フリーランスエンジニア:3。会社員:2とさせて頂きました。以下、それぞれのポイントの理由となります。
時間の自由度は、フリーランスエンジニアの方が有利です。ただ、会社員との差は、それほど大きくは無いです。
フリーランスエンジニアは、多くの場合お客さんのプロジェクトの1メンバーとして参加する形式です。そのため、お客さんが所属している会社のルール(勤務時間、残業なしデーなど)に従って日常業務を行います。パッと見、会社員と変わらないです。
しかし、1点だけ会社員よりも自由度の高いことがあります。それが、長期休暇です。一つの案件が終わって、次の案件に参加する前に、好きな期間休むことができます。もちろんその間、収入はありませんが・・・。と言う事で、「フリーランスエンジニアの働き方は、基本的に会社員と同じだが、案件後の長期休暇アリ」を受けて、評価3にしました。
会社員の時間の自由度は、会社によって異なると思いますが、夏休み・年末休暇・GW・個人休暇と、だいたい同じだし、一般的にこんもんかなって」感じなので、「可もなく不可もなし」の評価2にしました。
5⃣ 仕事の選択幅
評価は、フリーランスエンジニア:4。会社員:3とさせて頂きました。以下、それぞれのポイントの理由となります。
仕事の選択幅は、フリーランスエンジニアの方が広いかなと思います。あくまでも、「幅=選択できる仕事の数」なので、仕事の規模ではないです。
フリーランスエンジニアは、案件を探す際、直接お客さんに営業(自分の売込み)は行いません。エージェントやSES企業に、案件についての自分の希望を伝えて仕事の紹介をお願いします。自分の希望は、技術・金額・場所など多岐に渡ります。その希望を踏まえて、エージェントやSES企業は、案件(複数)を紹介してくれます。
その中から、フリーランスエンジニアは案件を選んで、参加に向けて活動(経歴書の作成・更新、面談準備など)します。なので、自分の希望に沿った案件を探し、参加する事が可能です。
ただ、参加した案件が、本当に希望通りの案件かどうかは、参加してみないと分からないです(汗)。と言う事で、「フリーランスエンジニアは、自分の希望案件を紹介してもらえる。ただ、参加したらハズレの場合あり。」なので、レベル4としました。
会社員の場合、社内で希望を出す事はできますが、希望が通るかどうかは会社側のさじ加減一つです。希望が認められる事もあると思いますが、中々認められない場合も多いのではと思います。
なので「会社員は、希望は出せる。でも希望が認められるかどうかは会社側のさじ加減一つ」と言う事で、評価3に設定しました。
6⃣ 作業負荷
評価は、フリーランスエンジニア:1。会社員:2とさせて頂きました。以下、それぞれのポイントの理由となります。
フリーランスエンジニアになると、お金に関連する作業を全て自分で行わなければなりません。主な、お金に関する作業は「経費管理」「確定申告」「社会保険や税金の支払い」となります。
これらの作業は、案件探しや参加案件以外の時間で行う必要がりますので、基本的には週末や平日の夕方以降に行います。また、時間的な負荷だけではなく、専門性も必要となります。例えば、経費管理には、仕訳をしますが、そのためには「勘定項目」や「借方」「貸方」といった内容を理解する必要があります。
その勉強や調査を行うのは、大変労力を要します。これらのお金に関す作業は、数字を正確に管理しないと後で税務署から注意される可能性があるので、気持ち的にも疲れます。
そのため、「フリーランスエンジニアのお金の管理は面倒だが、生活のためにやらざる負えない」と言う事で、評価1。
一方、会社員の場合、上記の作業は無いですが、教育トレーニングやキャリア管理などでいろいろと会社側から指示を受けてやる必要あると思います。ただ、これらの事は会社側で環境を整えてくれているので、比較的やり易いと思います。
そのため、「それなりにやる事はあるけど、会社がサポートしてくれる」ので、「可もなく不可もなく」と考え、評価2にしました。
7⃣ まとめ
今、フリーランスエンジニアと言う働き方は注目されています。会社員と比べて高収入で自由なイメージがあり、多くの人が興味を持っていると思います。
ただ、フリーランスエンジニアは良い事だけではありません。メリットもあれば、デメリットもあります。また、一方で会社員としての働き方にも、メリット・デメリットはあります。
メリットだけを見て判断をせずに、デメリットもしっかりと理解した上で、働き方を吟味する事が大切だと思います。
上記の内容は、自身の経験からの内容となっているので、「そうかな~」「違うだろ!」と思われる部分もあると思いますが、皆さんの今後の働き方の参考にしてもらえると嬉しいです。
フリーランスエンジニアのメリ/デメについては、以下の記事をご覧ください。